歩いた道 ③
彼と初めて肌を重ねて‥
お互いの気持ちを
確認しながら 2週間後、
デートの約束をしました。
まだ友達のような、でも
身体の関係を持ってしまったし。
微妙。。
朝から神社仏閣を巡り、
お腹が空いてお蕎麦屋さんへ。
ドライブで県を跨ぎ
手漕ぎ和船で
季節と情緒を楽しむ。
水辺にたたずむ
神秘的な鳥居を眺めながら、
波の音と日が暮れるまで。
贅沢な時間の最後は、
風情ある店構えの日本料理店へ。
興味本位で
” 鱧の懐石料理 ”を予約したとの事。
次から次へと
お料理が出て来て。。
かなり遅くなりました。
『少し、歩こうか。』
お店を出て、
特に行き先も決めず
手を繋いで歩く。
石畳の小路や柳の木が
とても美しい。
わずか数歩の小さな橋を
きゃっきゃと渡り、夜道を散策する。
徐々に灯りがなくなり
人気もまばらに。そして、
たどり着いたのは○○院。
真っ暗闇、
月の灯りに照らされた
建物の荘厳さに圧倒され
言葉もなく。。ただ、
今日という1日の終わりには
相応しい場所。
そんな風に感じました。
引き返す大通りも真っ暗で
立ち止まって‥
キスをしました。
彼に手を引かれ、
少し歩いては
またキスをする。
肌を重ねる事はなく、
キスだけ、でも
『 好き 』って言ってくれた。
そんな思い出の道。
☆*:.。..。.:☆*:.。..。.:☆*:.。..。.:☆*:.。..。.:*☆
あれから随分経ちました。
彼は覚えているだろうか。
石畳の小路、柳の木。
夜桜を楽しみながら○○院へ。
あの日‥ ここ、歩いたよね。
『 そうだよ、よく覚えてるね!』
彼も覚えてくれていた!
『 3年半ぶりだよ。』
あれ? わたしより詳しいの?。
屋台が並び
多くの人で賑わう通りを抜け、
静かなお蕎麦屋さんへ入りました。
” 素敵な男性に
出会ってしまったものだ。”
あの時そう思ったけれど、
向かいに座る彼が
風で乱れた髪を気にしてたから
大丈夫、素敵ですよ。
って言ったら、照れて笑ってた。
今もそう思ってる。
彼と共有した夜桜は、
わたしの記憶の宝箱へ✨。
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